働き方改革関連法~派遣法に関する分野~

執筆者
弁護士 西村裕一

弁護士法人デイライト法律事務所 北九州オフィス所長、パートナー弁護士

保有資格 / 弁護士・入国管理局申請取次者

改正の方向性

社員非正規雇用労働者というカテゴリーの中には、有期雇用労働者やパートタイム労働者だけでなく、派遣労働者も含まれています。そこで、今回の一連の法改正においては、派遣法の改正も議論されてきました。

ただし、派遣労働者は、有期雇用労働者やパートタイム労働者と違って、考慮する事情が複数あります。有期雇用労働者やパートタイム労働者は、労働者と雇用される企業との関係のみを検討すればよいわけです。

しかし、派遣労働者の場合は、派遣労働者が雇用契約を締結しているのは、あくまで派遣元の会社であり、そこから派遣先の会社に派遣されて就労しているので、派遣労働者と派遣元の会社との関係だけでなく、派遣労働者と派遣先の会社の労働者との関係も検討しなければなりません。

これまで派遣法の改正は頻繁に行われてきましたが、その方向性としては、派遣という形態に関する規制が主でした。すなわち、特定派遣の見直しによる派遣業の全面許可制、日雇い派遣の原則禁止、抵触日の設定による派遣期間の制限などです。

しかしながら、今回の改正は働き方改革の一環として、同一労働同一賃金の実現が目的となっています。

そこで、派遣労働者との関係でどのような形で同一労働同一賃金を図るのかという点に主眼が置かれています。

具体的には、派遣労働者と派遣元の会社での関係では、有期雇用労働者やパートタイム労働者との場合と同じく、同一労働同一賃金を実現する方向で進めるとした上で、そこからさらに派遣労働者と派遣先の会社で働く労働者との間で同一労働同一賃金を要請するのか、同一労働同一賃金を要請するとしてどのように実現を図るのかという点が改正に先立って議論されました。

その中で、賛否両論の意見が出されています。

まず、否定的な意見としては、日本において同一労働同一賃金を進めるにあたっては、欧州のような企業横断的な同一労働同一賃金ではなく、まずは同一企業内での均等・均衡とする方針を立て、かつ派遣労働者に関しては派遣元事業所内の内勤の労働者との均等・均衡を求めるにもかかわらず、派遣労働者に限って派遣先との均衡をさらに求めるということになれば派遣だけ企業横断的な仕組みを入れることになり適切でないという意見や有期雇用労働者の無期転換が2018年に始まり、派遣先の使用者企業に対し、直接雇用の有期雇用労働者やパートタイム労働者への均等・均衡を求めるタイミングで、外部人材である派遣労働者にも直接雇用の有期雇用労働者などと同じレベル以上の規制を求めると、個人請負化など労働者保護がかえって弱くなる副作用が出るのではないかといった意見が挙がっています。

他方で、肯定的な意見としては、平成27年に成立した労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律6条2項で派遣がコスト削減目的で使われるのを避けるために、パートタイム労働者・有期雇用労働者に均等・均衡待遇を求めるのと同様に派遣にも均等・均衡を求める趣旨であり、同一労働同一賃金を導入すべきである。

個人請負化のリスクは、派遣で同一労働同一賃金を導入する場合だけでなく、労働時間規制の強化や最低賃金の向上などの際にも常に問題となるため、今回の改正に限ったことではなく、偽装請負が起こらないようにチェックすれば足りるという意見があがりました。

こうした議論を踏まえて、今回の改正法が作成されています。

 

 

派遣先からの待遇に関する情報提供義務

労働問題今回の改正の一番大きな部分は、派遣先企業に対して、待遇に関する情報を派遣元企業に提供しなければならないという情報提供義務が新設されたことです。

すなわち、改正派遣法は26条7項で
「労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は第1項の規定により労働者派遣契約を締結するに当たっては、あらかじめ、派遣元事業主に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣に係る派遣労働者が従事する業務ごとに、比較対象労働者の賃金その他の待遇に関する情報その他の厚生労働省令で定める情報を提供しなければならない。」
と規定しています。

そして、ここでいう「比較対象労働者」とは、
「当該労働者派遣の役務の提供を受けようとする者に雇用される通常の労働者であって、業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)並びに職務の内容及び配置の変更の範囲が、当該労働者派遣に係る派遣労働者と同一であると見込まれるものその他の当該派遣労働者と待遇を比較すべき労働者として厚生労働省令で定めるもの」
をいいます(改正派遣法26条8項)。

つまり、派遣労働者に担当してもらう予定の業務を担当している派遣先企業で雇用されている労働者がどのような給与体系であるか(基本給がいくらであるか、賞与があるかどうか)を派遣元に事前に知らせなければなりません。

派遣労働者の待遇を改善し、同一労働同一賃金の方向性を進めるためには、派遣先企業で雇用されている労働者がどのような待遇を受けているかについて、情報提供がなければ派遣元企業としても対応の仕様がありません。

そこで、今回の改正で派遣元企業に対する情報提供を派遣先企業に義務づけることになったのです。

なお、この情報提供が担保されるように、派遣先企業がこの情報提供を行わない場合には、派遣元企業は労働者派遣契約を当該企業と締結してはならないと定められています(改正派遣法26条9項)。

したがって、派遣元企業としても派遣先から情報提供がなかったので、派遣先の待遇は知らなかったと主張することはできません。また、一度情報提供を行った情報から変更があった場合には、遅滞なく変更した内容を再度提供しなければなりません(改正派遣法26条10項)。

 

 

不合理な待遇の禁止等

①不合理な待遇の禁止

上記の情報提供を受けることが前提となるため、派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先に雇用される通常の労働者の待遇との間において、当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはなりません(改正派遣法30条の3)。

これは、有期雇用労働者やパートタイム労働者との間で規定された条項に対応するものです。

この規定により、派遣元企業は、派遣先企業で同一の職務に従事し、職務内容の変更や配置変更の範囲も同じと評価されうる労働者の待遇と不合理な格差を設けてはならないことになります。

そして、派遣元企業がこの不合理な待遇の禁止を遵守できるように、派遣先企業は派遣元企業との関係で労働者派遣に関する料金の額ついて、配慮する義務があるという規定が設けられます(改正派遣法26条11項)。

派遣元企業は、派遣先企業から受けとる料金から派遣労働者に対して賃金を支払うわけですが、この料金が派遣先企業の労働者とほぼ同一の金額となってしまうと、マージン(利益)を取れなくなってしまいます。

なぜなら、マージンを取ってしまうと不合理な待遇の禁止になってしまうためです。そこで、派遣元企業のマージンも含めて料金を設定できるよう、法律で派遣先企業への配慮を要求したのです。

なお、派遣労働者は現状、派遣元企業と有期雇用契約を締結しているケースがほとんどです。

したがって、派遣元企業内部での同一労働同一賃金については、派遣業以外の有期雇用労働者と同じく、有期雇用労働者に関する規定が適用されます。

②差別的取扱いの禁止

①に加えて、派遣元事業主は、有期雇用労働者やパートタイム労働者の場合と同じく、職務の内容が派遣先に雇用される通常の労働者と同視できる派遣労働者であって、当該労働者派遣契約及び当該派遣先における慣行その他の事情からみて、当該派遣先における派遣就業が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該派遣先との雇用関係が終了するまでの全期間における当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更と同一の範囲で変更されると見込まれる場合には、正当な理由なく、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて不利なものとしてはなりません(改正派遣法30条の3第2項)。

つまり、派遣労働者が派遣される期間中、派遣先の通常の労働者と全く同一の労働であると評価できる場合には、基本給や賞与といった給与について、情報提供を受けた派遣先企業の労働者より低い水準の給与とすることが許されないということです。

同一労働といえるかどうかについては、その他の部分でも規定されているとおり、「業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(職務の内容)が同一であるかどうか」、「職務の内容及び配置の変更が同一の範囲かどうか」という観点から判断されます。

③適用除外についてのルール

①の不合理な待遇差の禁止、②の差別的取扱いの禁止を厳密に派遣元企業に求めることになれば、派遣元企業の負担はかなり大きくなります。なぜなら、派遣労働者が派遣先の企業を変更するたびに、改めて賃金体系を見直さなければならなくなるからです。

そこで、一定の条件を課すことで、①と②の規定の適用を除外することができることとしました。

すなわち、派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところによって、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合と、ない場合には労働者の過半数を代表する従業員代表者との書面による協定(労使協定)により、以下の定めをしたときには①と②のルールが適用されないことになります(改正派遣法30条の4)。

・当該協定の対象となる派遣労働者の範囲(1号)
・対象となる派遣労働者の賃金の決定方法(イとロの条件を満たすものに限る。)(2号)
イ 派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金の額として厚生労働省令で定めるものと同等以上の賃金の額となるものであること
ロ 派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等の向上があった場合に賃金が改善されるものであること
・賃金の決定の方法により派遣労働者の具体的な賃金を決定するに当たって、職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等を公正に評価し、その賃金を決定すること(3号)
・対象となる派遣労働者の賃金以外の待遇の決定方法(4号)
・対象となる派遣労働者への段階的教育訓練の実施(5号)
・その他厚生労働省令で定める事項(6号)

面談上記条件を満たす労使協定を締結していれば、同一労働同一賃金の趣旨に反することはないため、改正派遣法30条の3第1項及び第2項は適用除外になります。

したがって、労使協定の定めに反して、実際には上記条件を遵守していない場合には、この規定に基づく適用除外の効果を受けることはできません。

なお、この労使協定については、36協定と異なり、労基署への届出は義務付けられていません。しかしながら、適用対象となる派遣労働者には周知しなければなりません(改正派遣法30条の4第2項)。

また、派遣元企業は派遣先へ派遣する労働者がこの協定の対象労働者かどうかを通知する必要があります(改正派遣法35条2号)。

派遣元管理台帳や派遣先管理台帳にも派遣労働者がこの協定の対象労働者であるかどうかを記入しなければなりません(改正派遣法37条、42条)。

 

 

賃金決定の努力義務

現行法では2012年の改正により、30条の3第1項において、
「派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者の賃金水準との均衡を考慮しつつ、当該派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の賃金水準又は当該派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力若しくは経験等を勘案し、当該派遣労働者の賃金を決定するように配慮しなければならない。」
と定めています。

この規定は、均等待遇まで求めるものではなく、同一といえないまでも同種の業務に従事する労働者との賃金水準との均衡を考慮して賃金を決定するように配慮すべしというあくまで均衡待遇についての規定でした。しかも、均衡の対象が必ずしも正規雇用労働者に限定されていません。

当該規定が今回の改正により、派遣元事業主にもパートタイム労働者や有期雇用労働者の場合と同様に、さらに進んだ賃金決定の努力義務が定められます。

具体的には、派遣先に雇用される通常の労働者、つまり、正規雇用労働者との均衡を考慮しつつ、その雇用する派遣労働者(③適用除外についてのルールで説明した労使協定の対象となる派遣労働者は除きます。)の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案して、賃金を決定するように努めなければなりません(改正派遣法30条の5)。

正規雇用と非正規雇用の格差是正が今回の改正の目的であるため、その目的に応じて、この規定も改正がなされることになります。

ただし、この規定に関しては、引き続き努力義務にとどまっていますので、企業に何らかの具体的な義務を課すものではありません。

 

 

就業規則の作成手続

労働基準法は90条で就業規則の作成について、規定を設けています。

具体的には、使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならないというルールです。

派遣元会社にも当然この規定の適用がありますが、改正派遣法はこの規定とは別に新たに規定を設けました。

すなわち、派遣元事業主は、派遣労働者に係る事項について就業規則を作成し、又は変更しようとするときはあらかじめ、当該事業場において雇用する派遣労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めなければならなくなります(改正派遣法30条の6)。

労働基準法90条との違いは、「あらかじめ」という点です。つまり、作成や変更に先立って、「このようなルールにしようと思っているんだけど」ということを派遣労働者の代表者に伝え、意見を聞く必要があるということです。

この義務は労働基準法90条と違って努力義務にとどまっていますが、意見を聴くという手続自体は踏んだ上で就業規則の作成や変更を行った方が無難だといえます。

なお、あくまで意見を聴くだけでいいので、反対意見が派遣労働者から挙がったからといって、派遣元の企業はその意見に絶対に従わなければならないわけではありません。

 

 

説明義務の拡充

雇入、派遣時の説明義務

セミナー風景現行の派遣法では、31条の2第1項により、雇入時の説明義務が定められています。すなわち、派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする労働者に対し、雇用した場合における賃金の見込み額その他の待遇に関する事項を説明しなければなりません。

今回の改正では、有期雇用労働者やパートタイム労働者に対する説明義務の強化とともに派遣労働者に対する説明義務もこれまで以上に強化されます。

具体的には、派遣元事業主が派遣労働者として雇い入れようとするときには、あらかじめ、文書の交付その他厚生労働省令で定める方法により、所定の事項を説明しなければなりません。

この所定の事項に、今回の改正法で加わった不合理な待遇の禁止(①不合理な待遇の禁止、差別的取扱いの禁止(②差別的取扱いの禁止)、労使協定の内容(③適用除外についてのルール)に関して、派遣元事業主が講じている措置の内容が含まれています(改正派遣法31条の2第2項)。

有期雇用労働者やパートタイム労働者との違いは、法律上明確に「文書の交付等」と定められている点です。したがって、派遣労働者の場合には、必ず雇入時に書面により説明をしなければなりません。

また、派遣労働者特有の説明義務として、実際に雇用したのちに派遣先に派遣する際にも、雇入時と同じ説明が書面にて要求されます(改正派遣法31条の2第3項)。

 

派遣労働者から求めがあった場合の説明義務

現行法では、31条の2第2項で派遣労働者から求めがあった場合に関する説明義務を課していますが、改正法では、有期雇用労働者やパートタイム労働者と同じく、説明を求めた派遣労働者と比較対象労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに派遣元事業主が講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項を説明しなければなりません(改正派遣法31条の2第4項)。

この説明に関しては、雇入時や派遣時の説明義務と異なり、必ずしも書面によることは求められていませんが、具体的な違いの中身(具体的にどの程度の格差が存在しているのか)、その理由(どうしてその違いが生じているのか、企業がその違いを設けている理由)を説明しなければなりません。

 

不利益取扱いの新設

現行法では、派遣労働者が説明を求めた場合にそれに対する不利益取扱いを禁止した規定はありませんでした。

今回の改正により拡充された説明義務が実効性のあるものになるように保証するため、当該説明を求めることにより、派遣労働者がその地位が危ぶまれるようなことがないように、解雇その他の不利益取扱いをしてはならないと明文が設けられました(改正派遣法31条の2第5項)。

 

 

派遣先の義務の整備

現行法では、2015年の改正により、派遣先の講ずべき措置として、派遣労働者にも
①同種業務に従事する直接雇用の労働者の業務の遂行に必要な能力の付与のための教育訓練を実施するように配慮すること(派遣法40条2項)
②直接雇用する労働者が利用する一定の福利厚生施設(具体的には、給食施設、休憩室、更衣室)の利用の機会を与えるように配慮すること(派遣法40条3項)が要求されることになっています。

今回の派遣法改正では、これらの規定について、配慮するだけでは足りずに、派遣労働者にも教育訓練を実施する等の必要な措置を講じなければならず、福利厚生施設についても利用の機会を与えなければならないとしました(改正派遣法40条2項、3項)。

食堂

これは、派遣労働者だからといって、就業に関する格差を是正することで、派遣労働者の地位の向上を図ろうとするものです。

また、派遣先企業は、派遣先に雇用される労働者に関する情報や派遣労働者の業務の遂行状況などについて派遣元事業主の求めに応じて提供するなどして協力するよう配慮しなければならないという規定も新たに設けられます(改正派遣法40条5項)。

これは、派遣時の情報提供だけでなく、就労する中で派遣労働者の待遇面を見直すことができるように派遣元企業と派遣先企業で情報を共有しあうように促したいという意図があります。

 

 

紛争解決手段の整備

苦情の自主的解決の促進

改正法は47条の4で派遣元事業主、派遣先事業主ともに苦情に対して自主的な解決を図るべく努力しなければならないという規定を設けました。

具体的には、派遣元事業主については、上記で説明した不合理な待遇の禁止等の項目と説明義務に関する事項、派遣先事業主については、派遣先の義務の整備で説明した教育訓練の実施と福利厚生施設の利用機会の提供に関する派遣労働者からの苦情を受けた場合には、労使間で解決できるように話し合いの場を設けるなどの措置を取る必要があります。

 

行政ADRの拡充

有期雇用労働者やパートタイム労働者と同じく、不合理な待遇の禁止等に関する事項について、派遣労働者と派遣元企業との間で紛争が生じた場合には、都道府県労働局長は、当事者の双方または一方の援助の申出により、必要な助言、指導又は勧告をすることができることになりました(改正派遣法47条の6)。

また、都道府県労働局長は、調停の申請があった場合に紛争処理委員会に調停を行わせることができることになります(改正派遣法47条の7)。

この調停については、有期雇用労働者やパートタイム労働者と基本的に同じ仕組みを取り入れた形です。

 

 

公表事項の追加

監督これまでも派遣法49条の2により一定の違反に対して是正措置を講じるよう勧告することができ、これに従わない場合には当該企業名を公表されることになっています。

今回の改正では、この是正措置の勧告と企業名の公表の対象事項として、派遣先からの待遇に関する情報提供義務で説明した待遇に関する派遣先企業の情報提供義務違反、派遣先企業での教育訓練の実施違反、福利厚生施設の利用機会の提供に違反した場合が追加されることになります(改正派遣法49条の2)。

 

 

派遣法の改正に関して、労働法令を専門とする弁護士に相談するメリット

派遣法の分野は改正のスピードが比較的早い分野です。したがって、改正の都度速やかに対応しておかなければ大幅に遅れをとってしまい、法律違反の状態を生み出してしまいます。

法律違反の内容によっては、企業名の公表など重要な不利益を受けてしまいます。

企業法務に精通した弁護士に相談しておくことで、最新の法令情報を踏まえた対応をスピーディーに取ることができ、本来のビジネス業務に専念することが可能になります。

また、今回の改正は派遣会社内の同一労働同一賃金だけでなく、派遣先の会社との間でも同一労働同一賃金を要求するもので、これまでの派遣契約の見直しも求められています。したがって、こうした大きな変化に対応するためには、企業の方だけではなく、専門家である弁護士に相談・依頼して進めるべきものです。

デイライト法律事務所ロゴデイライト法律事務所では、九州屈指の弁護士数(2018年6月時点14名)を誇り、企業法務を専門とする企業法務部の弁護士が派遣会社のご相談に対応し、ビジネスを円滑に進めるべくアドバイスをしております。

初回のご相談は無料ですので、まずはお気軽に弁護士までご相談ください。

法改正について、働き方改革関連法(同一労働同一賃金について)はこちらもあわせてご覧ください。

 





  

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