うつ病のサインを早期発見する方法
うつ病とは?
ここでは、メンタルヘルス問題のなかでも、もっとも取り上げられることの多いうつ病についてご紹介いたします。
うつ病は、日本人の約5人に1人はかかるといわれているほど、いまや身近な病気です。
もっとも、うつ病を患っている人の中には、症状が重度の人から、病院に通うことなく治る軽度の人まで様々です。
うつ病は心の病としてとらえられていましたが、近年の研究で、セロトニンなどの脳内の分泌物質が不足していることが影響していることが指摘されています。
うつ病の症状
うつ病が発症すると、仕事に対するやる気が無くなり、症状が悪化すると遅刻や欠席も目立つようになります。
また業務能力も低下し、何事に対しても悲観的に物事を考えるようになります。
身体症状として、睡眠障害、生理不順、頭痛などが挙げられます。
うつ病の未然防止、あるいは早期発見と悪化防止のために会社ができること
まず、うつ病を含むメンタルヘルス問題を未然に防止するために、労働関係の法令を遵守すること、政府のガイドラインに従うこと、裁判所が示した基準を守ることから始めましょう。
また、うつ病を含むメンタルヘルス問題を早期に発見し、悪化を防止するためには、当該社員のみならず、管理監督者や専門スタッフ等の間で、それぞれが自分の役割を明確に認識していることが必要です。
厚生労働省が定めた「心の健康づくり計画」では、メンタルヘルスケアにおいて、以下の「4つのケア」が継続的かつ計画的に行われることが重要であると述べられています。
心の健康づくり計画
①セルフケア
社員自らが行うストレスへの気づきと対処
②ラインケア
管理監督者が行う職場環境等の改善と相談対応、職場復帰の支援等
③事業場内産業保険スタッフ等によるケア
社内の産業医等による専門的ケア
④事業場外資源によるケア
情報提供や助言をうけるなど、サービスの活用等
そして、この4つのケアが適切に実施されるために、事業場内の関係者が相互に連携し、以下の取り組みを積極的に推進することが効果的であると述べています。
- ・メンタルヘルスケアの教育研修・情報提供
- ・職場環境等の把握と改善
- ・メンタルヘルス不調への気づきと対応
- ・職場復帰における支援
厚生労働省が定めた「心の健康づくり計画」について、詳しくは以下のリーフレットをご覧ください。
職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~