労働問題の流れ
「退職した元従業員から、突然、高額な残業代の請求があったけど、どうしたらいいのかわからない」
「解雇した元従業員から労働審判を提起され、その対応に困っている」
「社員からセクハラの申告があったが、どのように対処したらよいのかわからない」
「合同労組から団体交渉の申し入れがあったけど、どうしたらいいのかわからない」
このような場合は、弁護士にご相談ください。以下の流れで上記の悩みに対処いたします。
(1)法律相談
労働問題の拠りどころである労働諸法は、労働者保護の観点を重視しています。
つまり、労働者は労働諸法によって手厚く保護されています。したがって、会社の都合を押し通すだけでは解決に向けて前進することができません。
しかしながら、労働者の要求を鵜呑みにしてしまっては、会社が不利益をこうむることになります。当事務所にご相談いただければ、労働法制を踏まえた上で、会社にとって最善の対応方針を見出していきます。
(2)打ち合わせ(調査)
会社の業務内容、従業員数、経営状況、就業規則、労働組合との関係などについて調査した上で、労働問題の進め方などについて事前に打ち合わせ・アドバイスを行います。
(3)文書等の作成
例えば、労働者から残業代等の請求があった場合、これを放っておくと、後々裁判等で会社側が不誠実な対応を取ったと判断され、付加金が認められる場合があります。そこで、労働者からの要求には、文書で回答し、裁判に発展した場合に、当該回答書を証拠として提出する可能性があることを考えておくべきです。このような文書を作成する際は、弁護士に事前チェックしてもらう、または弁護士に作成を依頼することで、効果的な文書を作成しておく必要があります。
(4)訴訟提起や不当労働行為救済が申し立てられた場合の対応
労働者との協議によって問題を解決できない場合、その労働者が裁判所へ訴訟を提起したり、労働委員会へ不当労働行為救済申立を行うことがあります。その場合、弁護士が会社の代理人として裁判にあたります。
労務に関しては、社会保険労務士に相談される方が多いようですが、弁護士以外は裁判で代理人を務めることはできません。労働問題が訴訟にまで発展することが珍しくなくなった今日では、はじめから訴訟までをも見通した対応が必要です。したがって、労務に関するお悩みがあれば、弁護士に相談されることをお薦めします。
(5)団体交渉の出席(団体交渉の申入れがあった場合)
団体交渉の申入れがあった場合、弁護士が人事・総務担当者などと一緒に、団体交渉に出席することができます。
弁護士が出席することで、労働組合法や労働基準法の知識が無いために生じる無用のトラブルを防ぐことができます。また、会社の説明が労働組合に誤解を与えかねないような場合には、会社の説明を適宜フォローし、紛争を防止することができます。ただし、あくまでも団体交渉は会社と労働組合が行うもので、弁護士が団体交渉に出席するのは例外的な場合に限られます。
団体交渉に不安があれば、事前に弁護士に相談して対策を練ることも効果的でしょう。